Japanese
English
特集 呼吸器領域の新しい薬物療法
肺癌の個別化医療
Personalized Medicine for Lung Cancer
小山 良
1
,
高橋 和久
1
Ryo Koyama
1
,
Kazuhisa Takahashi
1
1順天堂大学医学部呼吸器内科
1Department of Respiratory Medicine Juntendo University Faculty of Medicine
pp.319-324
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102443
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はじめに
近年,肺癌臨床において分子標的薬や維持療法などに関する新たなエビデンスが生まれ初回からの治療方針は数年の間に大きく変化してきた.
最新の肺癌診療ガイドライン2013年版1)におけるⅣ期非小細胞肺癌の治療は組織型の次に遺伝子変異による分類がされ,その後にECOG PS(performance status)や年齢によって各々の治療法とそれらの推奨度が決定される(図1).また,初回に細胞障害性抗がん剤を用いた場合の維持療法も推奨度が変わり,組織型や異常遺伝子の検索と把握により治療戦略を個別に決定することが重要になっている.
また,分子標的薬についてもターゲット遺伝子が同定され,各標的分子に対する治療薬が上市され,治験中のものも数多く有る.
そこで,肺癌領域の治療戦略について分子標的薬の現状と維持療法のエビデンスについて概説する.また,現在開発が進み一般臨床に用いられることが期待される薬剤についても触れる.
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