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あとがき
山内 一由
pp.666
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102866
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熱戦を繰り広げていたサッカーワールドカップ南アフリカ大会は,スペインの初優勝で幕を閉じました.念願のベスト4進出こそ叶いませんでしたが,夢と希望,そして勇気を与えてくれた岡田ジャパンに感謝です.
一方,ワールドカップ閉幕直後に行われた参議院議員選挙の結果には少々がっかりさせられました.政治家に対してだけでなく,われわれ有権者に対しても,です.期待を寄せて民主党を選んでおきながら,舌の根も乾かぬうちに批判をする,私たち国民の無責任さについては,2010年12月号の「あとがき」にも記させていただきました.私は民主党擁護派でもなければ,特別な政治思想を持っているわけでもありませんが,もう少し長い目で民主党主体の国政を見守っていてもよかったのではないかと感じます.確かに問題はありますが,よくよく考えてみれば,問題の多くは自民党政権時代の負の遺産であるように思います.ねじれた政権では,国政の立て直しはさらに難しいのではないでしょうか.「サッカーと政治を一緒にするな!」とお叱りを受けてしまうかもしれませんが,岡田監督不要論を強く支持していた私も,今回のワールドカップで,「成果を形として表す」には相当の時間を要するということを,改めて痛感させられました.
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