検査じょうほう室 血液:自動血球分析装置のフラッグ処理で困ったこと
血液疾患のフラッグ解析
横井 浩
1
,
佐々木 健
1
,
西浦 明彦
1
1国立病院機構九州がんセンター臨床検査部
pp.1411-1415
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100173
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はじめに
CBC(complete blood count,全血球計数値)の多くは日常初期診療として行われ,病態の把握に,経過観察に,血液疾患を量的変化として捉えることができる.血液疾患においては各血数の量的変化と,さらには質的変化を捉えることが重要である.
自動血球計数装置の普及によって,CBCとともに白血球分類が迅速かつ容易に報告される.しかし,機械分類では見いだせない形態変化もあり,自施設の自動血球計数装置を管理し,性能に熟知したうえで,検討を重ねたフラッグの設定(鏡検基準)が必要となる.
本稿では当院で使用しているH3-RTX(バイエルメディカル社)を例にフラッグをどのように捉え,血液疾患と結びつけるかについて私見を交えて述べる.
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