特集 血液検査の問題点
13 血小板算定法の問題点
安永 幸二郎
1
,
大熊 稔
1
,
立川 卓男
1
1京大内科第1講座
pp.929-936
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916548
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はじめに
血小板の算定は,出血傾向の診断には不可欠な検査であるにもかかわらず,その標準化に対して,わが国では,なおいくつかの異論がある。血小板算定は赤血球・白血球の場合と異なり,血小板自体に粘着・凝集しやすく,崩壊しやすいという性質があるため,測定操作中に,人為的に減少することは確かである。しかし,だからといって,算定血小板の最も多しものが真の血小数板に近いものかいうと,必ずしもそうではないことは,これまでも強調してきた。20,21)
以下,血小板算定の問題点について,われわれの検討してきた点を中心に述べることにする。
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