今月の主題 周産期の臨床検査
新生児の病気と検査
先天性代謝異常症
北川 照男
1
,
大和田 操
1
,
谷本 正志
1
,
小野 正恵
1
,
鈴木 健
2
Teruo KITAGAWA
1
,
Misao OHWADA
1
,
Masashi TANIMOTO
1
,
Masae ONO
1
,
Ken SUZUKI
2
1日本大学医学部小児科教室
2(財)東京都予防医学協会
pp.1103-1110
発行日 1988年10月15日
Published Date 1988/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913758
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1977年より,フェニルケトン尿症,メープルシロップ尿症,ホモシスチン尿症,ヒスチジン血症,ガラクトース血症の新生児マス・スクリーニング検査が公費で行われるようになり,障害児の発症予防に大きな効果を収めてきたが,1980年より先天性甲状腺機能低下症のマス・スリーングが加えられ,さらに1989年1月から先天性副腎皮質過形成症のスクリーニングが公費で全国的に実施される予定である.
このように治療可能な代謝異常の早期治療は効果的に行われているが,このほか治療法がなく予後不良な経過をとる代謝異常も少なくない.これらの疾患の出生前診断の方法と現況を述べて,その問題点について指摘した.
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