特集 生検の進歩
I 臓器別生検
ii 細胞診
2 癌集検と細胞像—1 老人保健法の展開
天神 美夫
1
Yoshio TENJIN
1
1佐々木研究所附属杏雲堂病院
pp.1313-1315
発行日 1987年10月30日
Published Date 1987/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913480
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はじめに
昭和57年度に老人保健法が制定され,この中に検診事業,いわゆるヘルス事業が組み込まれ,予防医学の分野に対し国が補助金対象としたため,新しく循環器疾患及びがん検診の一部に対する検診事業を発足させることになり,昭和58年2月より開始された.壮年期からの疾病予防と積極的な健康づくりを目指すこの事業は,第1次5ヶ年計画に基づいて実施され,地域住民及び市町村行政の中に着実に定着しつつあるが,昭和61年が最終年度となる.
国は,これらの事業を発展させ,さらにその内容を充実させるため,昭和61年7月に公衆衛生審議会より具申された「保健事業の見直しに関する意見」をもとに,同年8月,第2次5ヶ年計画を公表している.第2次5ヶ年計画における健康診査については,新たに一般健康診査をかねる基本健康診査,及び従来からの胃がん・子宮がん検診のほかに,肺がん検診,乳がん検診を導入するとともに,子宮がん検診の充実のため子宮体がん検診が導入されることとなった.
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