特集 生検の進歩
I 臓器別生検
ii 細胞診
2 癌集検と細胞像—2 肺癌の早期発見
坂井 英一
1
,
清水 哲雄
2
Eiichi SAKAI
1
,
Tetsuo SHIMIZU
2
1国立療養所道北病院
2国立療養所道北病院内科
pp.1316-1319
発行日 1987年10月30日
Published Date 1987/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913481
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はじめに
肺癌の早期発見を目的として,厚生省がん助成金による研究班(池田,成毛)が発足して15年を経過した.本年4月から老人保健法による肺癌集検が可能となり,各地で行われつつある.
肺癌は四つの組織型(扁平上皮癌,小細胞癌,腺癌,大細胞癌)があり,末梢型のもの(主として腺癌)は胸部X線像により発見しうる.肺門部早期癌の大部分は扁平上皮癌でX線所見が陰性の時期に細胞診により発見し,手術した群の予後は非常によい.このように扁平上皮癌をいかに効率よく発見することができるかを論じることが本論文の目的である.それで,喀痰細胞診の方法とその判定について述べる.
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