研究
血色素測定法の検討—Van Kampen法の検討を中心に
黒川 一郎
1
,
田中 系子
1
,
小林 登茂子
1
,
鈴木 五穂
1
,
木村 寿之
1
,
植野 佳子
1
,
永井 龍夫
1
1札医大病院中検
pp.925-929
発行日 1970年9月15日
Published Date 1970/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906912
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緒言
近年,血色素の臨床的測定法としてCyanmethemoglobin(HiCN)法が採用され,本邦でも三輪らによれば昭和40年に65%であったものが,同42年には88%に達し,測定方法についても従来のDrabkin法2)(以下D法)に比べ,Van Kampenらの方法3)(以下V法)が推奨すべきものとする指摘がある4,5).V法の試薬組成はpH・界面活性剤(Sterox SE)の添加があるなど,D法と若干異なっている(V法のキット試薬であるSchweizerhallへモキット処方を参照.表1).
近年V法について,本邦でも2,3の検討成績があるが5-8),著者らはD法とV法を比較するとともに,最近Mickelsen9),Weatherburn10)らがHiCN測定試薬の凍結時の不安定性について論及しているので,V法についてこの点も検討した.またさらに凍結防止の目的で,D法試薬にEthylene Glycolを混和させることの有意性を論じたRiceら11)の報告に着目し,これをV法に応用したので,あわせて一括報告する.
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