技術解説
血液酸素飽和度測定法—Van Slyke法
笹本 浩
1
,
楊 俊哲
2
SASAMOTO HIROSHI
1
,
YO SYUNTETSU
2
1慶応義塾大学医学部内科
2慶応義塾大学医学部内科教室
pp.185-195
発行日 1963年3月15日
Published Date 1963/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906090
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
酸素(O2)は呼吸器を通じて大気中より摂取され,循環系によって体内組織に運般され,もって好気性代謝に寄与する。したがって,心肺機能および血液に異常があれば血中O2さらに体内代謝障害を招来する。血中O2だけみれば,一方には心肺機能を,一方には体内代謝の一斑を推察することができる。
血中O2の量を表わすには各種の表現法があるが,各々用途により使い分けられる。血中ではO2は大部分が赤血球により運般されるので赤血球のO2運般能力として,しばしばO2飽和度という量的表現法が用いられる。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.