今月の主題 プリオン病とその診断
総論
プリオン病の分子生物学
金子 清俊
1
Kiyotoshi KANEKO
1
1国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第七部
キーワード:
プリオン蛋白質
,
立体構造変換
,
牛海綿状脳症
,
BSE
,
クロイツフェルト・ヤコブ病
,
CJD
Keyword:
プリオン蛋白質
,
立体構造変換
,
牛海綿状脳症
,
BSE
,
クロイツフェルト・ヤコブ病
,
CJD
pp.1501-1508
発行日 2002年11月15日
Published Date 2002/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905272
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2001(平成13)年9月に千葉県で日本初の牛海綿状脳症(以下BSE)に罹患した乳牛が発見され,日本中にBSEに対する懸念が広がった.その一因は,英国における変異型CJD (variant CJD)と呼称される人のプリオン病が,BSEに由来すると考えられていることに起因する.「プリオン」という造語が誕生して以来20年が経過し,1997年にはプリオン仮説の提唱者であるプルシナー教授にノーベル医学生理学賞が授与された.本稿では,プリオン蛋白質を中心にプリオン病研究の現状について解説する.
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