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精神疾患との関連性がみられるボルナ病ウイルス
高橋 宏和
1
,
林 宏恵
1
,
渡辺 真紀子
1
,
生田 和良
1
1北海道大学免疫科学研究所血清学部門
キーワード:
ボルナ病ウイルス
,
精神疾患
,
RT-PCR
Keyword:
ボルナ病ウイルス
,
精神疾患
,
RT-PCR
pp.694-695
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903762
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1.はじめに
18世紀後半から,ドイツでウマに脳炎を起こす病気が知られていた.その後,ライプチヒの南の小さな町,ボルナでこの病気が流行し,この名前をとってこの病気は"ボルナ病"と名付けられた.
ボルナ病の原因ウイルスとして.ボルナ病ウイルス(BDV)がウマ脳から分離された.これを用いて,ヒツジ,ウシ,ネコ,ダチョウ,ロバ,ラバ,ラマなどにも自然感染していること,しかし多くは不顕性に感染していることが明らかになった.一方,1985年,ドイツのRottら1)により,精神疾患患者の血液や脊髄液中にBDVに対する抗体が存在することが報告され,ヒト内因性精神疾患との関連性について注目されるようになった.
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