今月の主題 周術期の検査
話題
術後のMRSA腸炎
品川 長夫
1
Nagao SHINAGAWA
1
1名古屋市立大学医学部第一外科
キーワード:
術後MRSA腸炎
,
下痢
,
バンコマイシン
Keyword:
術後MRSA腸炎
,
下痢
,
バンコマイシン
pp.345-348
発行日 1994年3月15日
Published Date 1994/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901910
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術後MRSA腸炎は,胃切除術などの消化管手術後に多くみられる.術後2~5日から激烈な下痢で始まり,治療開始が遅れると敗血症にまで進行することがある重篤な疾患である.手術前に院内のMRSAが患者に定着し,手術侵襲,開腹による腸管麻痺さらに抗菌剤による腸内細菌叢の変動により,腸管内のMRSAが異常増殖し発症する.第3世代セフェム剤ばかりでなく,いかなる抗菌剤でも発症する点に注意すべきである.バンコマイシンの経口投与が有効である.〔臨床検査38:45-348,1994〕
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