今月の主題 周術期の検査
話題
エンドトキシン結合蛋白―特にsCD 14
稲田 捷也
1
,
遠藤 重厚
2
,
山下 尚彦
3
Katsuya INADA
1
,
Shigeatsu ENDO
2
,
Naohiko YAMASHITA
3
1岩手医科大学細菌学教室
2岩手医科大学高次救急センター
3岩手医科大学細菌学教室,特殊免疫研究所
キーワード:
エンドトキシン
,
エンドトキシン結合蛋白
,
sCD14
Keyword:
エンドトキシン
,
エンドトキシン結合蛋白
,
sCD14
pp.341-344
発行日 1994年3月15日
Published Date 1994/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901909
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エンドトキシンはエンドトキシンショックなどの重篤な生体反応を惹起する.これにはエンドトキシンがマクロファージや血管内皮細胞に作用し,サイトカインを産生することが重要である.エンドトキシンは最初にLPS結合蛋白(LBP)に結合し,次にマクロファージのmCD14に結合するか,LPS-sCD14結合物が血管内皮細胞に結合する.一方,sCD14はLPS-LBPのマクロファージへの結合を抑制する.sCD14はマクロファージや顆粒球から種々の炎症刺激で遊離すると考えられるが,特に多臓器不全では高値を示す.このことは,生体反応が亢進していること,エンドトキシンに対する生体の反応性がたかまっていることを意味しよう.〔臨床検査38: 341-344,1994〕
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