今月の主題 妊娠と臨床検査
総論
妊娠による検体検査値への影響
今井 紀昭
1
,
高野 忠夫
1
,
岡村 州博
1
Noriaki IMAI
1
,
Tadao TAKANO
1
,
Kunihiro OKAMURA
1
1東北大学医学部産科婦人科学教室
キーワード:
生理的水血症
,
腎機能亢進
,
凝固系亢進と線溶系低下
Keyword:
生理的水血症
,
腎機能亢進
,
凝固系亢進と線溶系低下
pp.417-422
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101944
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妊娠すると母体には非常に大きな変化,循環血液量の増加に伴う生理的水血症,腎血流量や糸球体濾過率の増加による腎機能亢進,凝固系の亢進と相対的な線溶系の低下,耐糖能の低下および様々なホルモンの増減などが起こる.その結果,検体検査値の正常値も影響されるものも多い.それを知っていないと検体検査の結果の解釈で思わぬ落とし穴に陥る場合がある.本稿では,妊娠中の検体検査の変化について概説する.
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