今月の主題 自己健康管理のための検査
各論
郵送検診における検体保存条件が測定値へ及ぼす影響
宇藤 俊明
1
,
成瀬 雅之
1
,
青木 哲雄
1
,
桑田 悟
1
,
田村 卓男
1
Toshiaki UTOU
1
,
Masayuki NARUSE
1
,
Tetsuo AOKI
1
,
Satoru KUWATA
1
,
Takuo TAMURA
1
1社団法人半田市医師会健康管理センター臨床検査事業部
キーワード:
郵送検診
,
濾紙血
,
PSA
Keyword:
郵送検診
,
濾紙血
,
PSA
pp.1519-1525
発行日 2004年11月15日
Published Date 2004/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100627
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
〔SUMMARY〕 濾紙血における郵送検診の検体安定性について,PSA,ペプシノーゲンI・II,HbA1cを対象に行った検討成績を報告した.4℃,室温(25℃)に置いた場合に3日後までなら許容できる誤差範囲内にあったが,42℃の高温では7日後以降で濃度低下がみられた.さらに,PSAにおいては濾紙血の乾燥が不完全な状態での保存では一層顕著な低下傾向にあった.PSAでは液状血清でも低下はみられるが,乾燥をしっかり行った濾紙血では,これと同等かそれ以上に安定であった.このように項目によって濾紙血での安定性は異なるので,自ら精度保証の確認ができたものについてのみ,郵送検診の対象項目にすべきと考える.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.