今月の主題 凝固制御
トピックス
血友病の遺伝子治療
窓岩 清治
1,2
Seiji MADOIWA
1,2
1自治医科大学医学部分子病態治療研究センター分子病態研究部
2自治医科大学附属病院血液内科
キーワード:
Hemophilia
,
Gene therapy
,
Clinical study
Keyword:
Hemophilia
,
Gene therapy
,
Clinical study
pp.1603-1607
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101844
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1.はじめに
遺伝子治療の究極的な目標は,欠損あるいは変異した遺伝子配列を正常配列に戻すことにより生涯にわたり病気を除去することである(図)1).血友病は,凝固因子の定量により治療効果が客観的に評価できること,有効性が発揮される閾値が比較的低いことすなわち正常の数%程度で長期発現ができるならば出血症状が劇的に改善できることなど,遺伝子治療に適した疾患といえる.本稿では,血友病に対する遺伝子治療の現状と今後の展開について概説する.
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