今月の主題 エピジェネティクスと臨床検査
総論
エピジェネティクスの制御システム
石原 宏
1,2
,
斉藤 典子
1
,
船原 徹士
1
,
中尾 光善
1
Ko ISHIHARA
1,2
,
Noriko SAITOH
1
,
Tetsushi FUNAHARA
1
,
Mitsuyoshi NAKAO
1
1熊本大学発生医学研究センター再建医学部門器官制御分野
2熊本大学大学院先導機構
キーワード:
ヒストン修飾
,
DNAメチル化
,
クロマチンインスレーター
,
細胞核
Keyword:
ヒストン修飾
,
DNAメチル化
,
クロマチンインスレーター
,
細胞核
pp.613-621
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101615
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エピジェネティクス(epigenetics)は,染色体構造の変換などによって遺伝情報が選択的かつ可逆的に活用され,それが次世代に継承される現象である.DNAのメチル基修飾,ヒストンの翻訳後修飾,クロマチンのヌクレオソーム構造,ドメイン構築,クロマチンインスレーター,さらに高次元では細胞核内構造,遺伝子の核内配置,染色体間相互作用など様々な機序がかかわる.本稿では主にDNAメチル化,ヒストンの翻訳後修飾,核内構造体因子などのエピジェネティクスの分子基盤について概説する.
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