今月の主題 エピジェネティクスと臨床検査
総論
血液幹細胞分化とエピジェネティクス
土田 晋也
1
,
土田 里香
2
Shinya TSUCHIDA
1
,
Rika TSUCHIDA
2
1東京大学大学院医学系研究科生殖発達加齢医学小児科学講座
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子腫瘍医学分野
キーワード:
血液幹細胞
,
自己複製
,
幹細胞の性質・ステムネス
Keyword:
血液幹細胞
,
自己複製
,
幹細胞の性質・ステムネス
pp.623-627
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101616
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すべての血球はそれぞれ固有の寿命を有しており,失われた分の血球が絶えず供給されない限り生体内での血球数をほぼ一定に保つことはできない.1868年に初めて血球が骨髄で産生されることが報告されて以来,多分化能力をもつ血液幹細胞(HSCs)の研究が発展してきた.近年,HSCsの前駆細胞や分化した細胞の遺伝子発現を制御する転写活性・抑制因子が次々に明らかとなり,同時にこれらの因子はエピジェネティクスの影響を受けていることが明らかにされつつある.
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