Japanese
English
特集 Genetics in CKD
基礎編
エピジェネティクス
Epigenetics
原 聡史
1
,
副島 英伸
1
HARA Satoshi
1
,
SOEJIMA Hidenobu
1
1佐賀大学医学部分子生命科学講座分子遺伝学・エピジェネティクス分野
キーワード:
DNAメチル化
,
ヒストン修飾
,
クロマチンリモデリング
,
topologically associated domain(TAD)
,
epigenome-wide association study(EWAS)
Keyword:
DNAメチル化
,
ヒストン修飾
,
クロマチンリモデリング
,
topologically associated domain(TAD)
,
epigenome-wide association study(EWAS)
pp.346-352
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000647
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はじめに
エピジェネティクスとは,DNAの配列変化を伴わずに遺伝子発現を制御・伝達するシステムおよびそれに関連する学問のことである。エピジェネティクスの主たる実体は,DNAメチル化とヒストン修飾であり,ゲノム全体にわたるこれらの情報をエピゲノムと呼ぶ。エピゲノム修飾による遺伝子発現制御は可逆的で,“書き手(writer)” がエピゲノム修飾をゲノムに書き込み,“読み手(reader)” が読み取ることでクロマチン構造が変わり遺伝子発現を制御する。また,付加されたエピゲノム修飾が不要になれば “消し手(eraser)” によって消去される。エピゲノムは環境要因によって変化し,このようなエピゲノム変化が疾患発症と関連することも知られている。
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