学会だより 第95回日本病理学会総会
病理学の現在と未来
小松 京子
1
1日本大学医学部附属板橋病院病理部
pp.941
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100698
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第95回日本病理学会総会は2006年4月30日~5月2日,坂本穆彦教授(杏林大学医学部病理学講座)を学会長として東京新宿の京王プラザホテルにて開催され,参加人数2,751名という盛大な会となった.「永年にわたり培われたよき伝統を守り,同時に何がしかの新風も感じ取ることのできるような企画・運営をめざすつもりである」と会長が挨拶にて述べられていた通り,本学会は従来からの学術発表の他に,コンパニオン・ミーティング,学生ポスター発表など,病理学会では目新しい企画も準備されていた.コンパニオン・ミーティングとは様々な臓器・疾患などを対象とした研究グループに学術集会の場を与えるものである.サブスペシャリテイ育成を目指すことと各々のグループの活動について知ってもらうことが目標であり,様々な分野の研究発表が活発になされていた.
特別講演はノーベル物理学賞受賞者で東京大学特別栄誉教授小柴昌俊先生の“やれば,できる”と,杏林大学外国語学部教授の金田一秀穂先生による“ことばは生きている”が行われた.小柴先生には自身の体験を中心に病理学者へのメッセージを語っていただき,また金田一先生には現代の若者のことばの分析を楽しく話していただき,好評であった.海外からの招待講演は,イギリスからDr. E. Dillwyn Williams,USAからDr. Ricard V. Lloyd,ドイツからDr. Albert Roessnerという豪華な顔ぶれで,世界のトップレベルでの最新の情報を得ることができた.
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