特集 大災害に対するリスクマネジメント
災害に対応した医療体制—AMDAの救援医療活動
菅波 茂
1,2
1AMDA
2菅波内科医院
pp.842-843
発行日 1995年9月1日
Published Date 1995/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903825
- 有料閲覧
- 文献概要
AMDA医療ボランティアの動き
地震発生の1月17日の午前中,私は外来診療をしていたが,全国のAMDAの会員から電話連絡が続いた.「緊急救援のための医療チームを出したのか.」「医療チームを出すのか.出すのならぜひ参加したい.」等々.診療が終わったのが12時半頃.午後1時に医療チーム派遣を熟考することなしに決断した.副院長の津曲兼司医師と看護介護部長の和気一栄氏に,これから地震の被災地である神戸への医療チームを派遣するので参加してほしいと伝えた.両名とも即座に「行きましょう」と気持ちよく了解してくれた.両名ともルワンダ難民救援活動でザイールのゴマ,あるいはブカブでの難民キャンプ活動経験者であった.これで第一次医療チームの骨格ができた.
第一次派遣医療チームは備前市の下野外科内科院長を団長とする6名で,午後4時に神戸に向けて2台の四輪駆動車で出発した.その日の午後11時には神戸市長田区役所5階保健所に到着して現地事務局を設置.早速巡回診療活動を開始した.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.