特集 どう援助していますか.外国人妊産婦
日本の医療に望むこと—AMDA国際医療情報センターへの電話相談より
香取 美恵子
1
1AMDA国際医療情報センター
pp.704-707
発行日 2000年8月25日
Published Date 2000/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902467
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
AMDA国際医療情報センターが1991年4月に開設されてから9年が経過した。90年代に入り,いわゆる「ニューカマー」と呼ばれる外国人の急増をきっかけに,当センターは外国語で対応可能な医療機関の情報や,日本の医療保険制度の説明等を外国人に提供するために設立された。当センターにおける,この9年間の電話相談件数は24,855件(2000年3月末現在)に上っている。
93年12月には,センター関西を設立。センター関西への相談件数は7年間で5,929件(2000年3月現在)である。開設当初は,外国人の受け入れ医療機関を探すのは難しく,数少ない情報から何とか情報を探しだし,紹介していた。「外国人」というだけで二の足を踏んでしまう医療機関も多く,「ナニ人?」と聞かれることも度々あり,国籍で受け入れを決めるのかと疑い,憤りを感じたことも度々あった。現在でも,受け入れ医療機関を探すのは難しいこともあるが,医療機関側も外国人患者に慣れてきたような印象がある。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.