東日本大震災 緊急報告
現地医療支援活動レポート
直後からの医療救援活動
松田 直之
1
1名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
pp.440-442
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101222
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
震災対策支援本部の立ち上げ
2011年3月11日午後2時46分に発生した宮城県沖を震源とするマグニチュード9.0の大地震は,その後の大津波も含め東日本大震災として,多くの被災者を生む結果となった。本地震は宮城県沖に生じた地震のなかでも,きわめて大きなものであり,貞観11年5月26日(ユリウス歴869年7月9日)に起きた貞観地震の再来となり,国を挙げた救済活動が必要となった。
名古屋大学医学部附属病院は,災害派遣医療チームDisaster Medical Assistance Team(DMAT)に加盟しておらず,独自の災害対策支援活動を展開した。私は日本集中治療医学会の評議員を中心とするメーリングリストなどで情報を確認するとともに,翌3月12日には,当院院長,私,病院執行部,麻酔科西脇教授による震災対策支援本部を立ち上げ,医療材料および医薬品を含めた物資支援を3月15日までに自衛隊経由で送付することを決定し,さらに医師団派遣リストを作成した。
Copyright © 2011, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.