医療従事者のための医療倫理学入門
5.死の定義
浅井 篤
1
,
大西 基喜
2
,
永田 志津子
2
,
新保 卓郎
2
,
福井 次矢
2
1京都大学大学院医学研究科社会健康医学専攻
2京都大学医学部附属病院総合診療部
pp.432-434
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903003
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〔ケース〕
10年来,高血圧と高コレステロール血症で通院中の男性患者がある日,脳死とドナー・カードについて担当医に質問をした.ちょうど,わが国における第1回目の脳死患者から臓器移植が行われた直後であった.患者は自分の臓器を難病で困っている人々のために使い,社会に貢献したいと考えていた.自分の家族にはまだ相談しておらず,家族の気持ちもわからないという.
患者は担当医に「ドナー・カードを持つことは良いことか」に関して助言を求めた.担当医はどのような事柄を説明し,ドナー・カードの所持についてどう答えるべきであろうか.
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