医療従事者のための医療倫理学入門
1.医療倫理学総論
浅井 篤
1
,
大西 基喜
1
,
永田 志津子
1
,
新保 卓郎
1
,
福井 次矢
1
1京都大学医学部附属病院総合診療部
pp.62-64
発行日 2000年1月1日
Published Date 2000/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902907
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〔ケース〕
進行(第4期)肺癌のためにほとんど寝たきりになっている70代の女性が,細菌性肺炎を併発した.長期にわたる抗生物質併用療法にもかかわらず難治性である.しかし,意識は清明で全身状態はよい.痛みは十分にコントロールされており,経鼻カニューレによる酸素補給で会話も不自由なくできる.体重は減少してきているが,食事摂取は可能である.肺炎が悪化して呼吸不全に陥り心肺停止が起きた場合,担当医は心肺蘇生術(CPR)を施行すべきか否かを判断しなくてはならない.CPR施行の是非はどのように決めるべきであろうか.
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