特集 ケアマネジメントと病院
ケアマネジメントにおける生活とは何か
橋本 泰子
1
1西南女学院大学保健福祉学部福祉学科
pp.805-809
発行日 1997年9月1日
Published Date 1997/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902201
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「ケアマネジメントの概念については,いくつもの意見がある」という人が少なからずいる.本当にいくつもの概念があるのだろうか.本来のケアマネジメントとは違うものまでケアマネジメントといっている,というようなことはないだろうか.
ケアマネジメントのキーワードは,サービス利用者主体,在宅ケア,複合的サービスニーズ,サービス利用援助,チームアプローチなどである.ケアマネジメントとは,日常生活の維持に支障がある人々のその生活が,サービスを有効・適切に利用することによって安定し,より自律的に(より自分らしく)自宅で維持できるよう,彼らのためのケア体制をマネジメントすることである.すなわち,ケアマネジメントのターゲットは,もともと一人ひとりが求めている「生活」なのである.もちろん,この「生活」は包括的なものであるから,医療も包含されるのはいうまでもない.
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