病院運営の合理化を求めて
患者給食
安田 尚之
1
Naoyuki YASUDA
1
1順天堂浦安病院事務部
pp.954
発行日 1990年11月1日
Published Date 1990/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900778
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患者給食は治療の一環,という考え方には,誰もが異論はないと思う.第2次世界大戦後,日本を占領下においたGHQは,我が国の病院管理の遅れの1つとして患者給食をあげたという話を聞いたことがある.温泉に行っても自炊した時代であったから,病院に入院しても,家族が病棟内で炊事をして患者の食事を準備していたのであろう.
国民皆保険制度が実施され,基準看護,基準給食,基準寝具の3基準が敷かれたのは昭和30年代の後半からで,これらの基準の取得条件を満たす病院に対して,この3項目の患者費用は保険財政から支払われることになった.このうち基準給食については,病院内に給食施設・設備(厨房)をもち,栄養士・調理師を病院で雇用し,患者に必要なカロリーを計算して献立表を作成,給食材料を仕入れて食事を作り,病院の責任で患者に給食することが,認可の条件となった.
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