わが病院の患者サービス
多野総合病院—待ち時間短縮の試み
小林 美和子
1
,
富所 隆三
1
Miwako KOBAYASHI
1
,
Ryuzo TOMIDOKORO
1
1多野藤岡医療事務市町村組合多野総合病院
pp.953
発行日 1990年11月1日
Published Date 1990/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900777
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病院医療にとって外来診療の待ち時間の扱いは,最も難しい課題の1つである.この件につき私どもはささやかな工夫を試み,好評を得たので報告する.
本院は市町村立の自治体病院である.小児科外来は午前中の一般外来のみで100名前後である.医師は最初2名,途中から3名の3診制をとり,その他看護婦2名,事務員1名がスタッフである.他の診療科でも待ち時間はきついが,小児科では殊に高熱でうなされたり,消化不良でぐったりした子どもを抱えて長時問待つことの難儀は想像に余りある.この故か患者は誰も,診察の順番には極めて神経質である.また,「あと何人待ちですか」「あと何分ですか」という質問が後を断たない.私どもはこれらの問いに快く応えることが,待つことのつらさやイライラを幾分でも和らげると考え誠心誠意努力してきた.しかし,個々の患者が何人待ちであるかをその都度調べることは大変な仕事量となった.そこで患者サービスを低下させず,業務量を増やさない方法を模索してきた.
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