病院管理の現場から 看護最前線
継続看護と看護記録
板橋 玲子
1
Reiko ITABASHI
1
1三戸中央病院
pp.517
発行日 1990年6月1日
Published Date 1990/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900666
- 有料閲覧
- 文献概要
前回(2月号)は,当院における看護管理の概要を述べさせていただいた.そのなかでも触れたように,当院看護局の目的は,「地域の住民のために最良の看護サービスを提供すること」である.これを具現化する1つの手段として,私は常々,看護計画と看護記録の充実を図らなければならない,と考えていた.それというのも,8年前のままの経時的記録では,どうしても医師の指示を中心とした記録になりがちで,優れた看護が行われても記録に現れてこないからである.それだけにとどまらず,無計画な看護をうける患者側としては,余分な規制を強いられることにもなりかねない.常に患者の立場にたって看護が展開されて,初めて看護の効果があるというものであろう.
そんな考え方に立ってPOSの導入を決めたのは1982年の春だった.まず最初に,婦長,主任全員を数回にわたってPOS研修会に派遣し,次いで,各セクションから委員を選出,婦長を委員長とした.そして,毎月1回の委員会を重ね,年に一度は,教育委員会との合同学習会をもってPOS的思考に基づく事例検討会を行ってきた.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.