連載 医療機関で起きる法的トラブルへの対処法・3
—インターネット上の誹謗中傷への医療機関の実務対応(1)—初動対応と投稿の削除
増田 拓也
1
1弁護士法人 色川法律事務所
pp.637-641
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211478
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総務省の令和元年通信利用動向調査によれば,個人のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の利用割合は全体で69.0%,20代で87.1%,60代でも51.7%であり,多くの人がインターネット上で情報発信する時代になりました.病院の口コミが口コミサイトや地図情報サービスに投稿されることも珍しくありませんから,医療機関にとっても,インターネット上の誹謗中傷への対応の重要性はますます高まっています.このような誹謗中傷への法的対応としては,概ね,投稿の削除と,発信者の責任追及(発信者の特定を含みます)の2つが考えられます★1.
本稿では,医療機関(法人)担当者の実務という観点から,これら2つの法的対応に共通して必要となる初動対応と,投稿の削除について解説します.次回は,発信者の責任追及について解説する予定です.
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