厚生行政展望
阪神・淡路大震災の初動
厚生行政研究会
pp.302-304
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901473
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今回の阪神・淡路大震災(以下,阪神大震災)では,医療活動のピークはほとんどが初日であったと聞いている.重傷者は災害現場近くの医療機関に集中し,周辺では比較的軽症の患者があふれた.被災地の中心部を除き,病院がごった返したのは初日だけのようであった.重症患者が大阪方面の救急専門施設にスムーズに搬送されるようになったのは2日目からである.いかに初動が大切かが問われている.行政の対応の遅れを見て憤る人も多かったと思う.なぜ,初動があれほど遅れたのか.今回は近い将来,その発生が危惧されている「南関東地域震災」時に今回の教訓が生かされるかについて検討を行いたい.現在一生懸命頑張っている担当者には申し訳ないが,災害時の初動について分析することにする.
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