連載 アーキテクチャー×マネジメント・21
名古屋第二赤十字病院
鈴木 賢一
1
1名古屋市立大学大学院芸術工学研究科
pp.656-661
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210310
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■高度医療と機能拡大の歴史
名古屋第二赤十字病院は,愛知県名古屋市東部の丘陵地に位置する地域の中核的病院である.1914年に結核療養施設として26床で開設されて以降100年以上の実績を積み重ねた現在,敷地面積約34,800m2,建物延べ床面積約76,300m2,812床の高度急性期医療を担う医療施設である(図1).2015年のデータでは,1日の外来患者1,886人,入院患者数740人,平均在院日数は11.4日,年間の救急患者数は38,869人となっている.
病院を構成する主要な建物は,地下1階地上10階の第1病棟(外来および総合周産期母子医療センター,循環器センター),地下2階地上6階の第2病棟(救急外来,手術室,ICU/CCU,PICU,HCU,SCUなど),地下2階地上9階の第3病棟(研修ホール,血液浄化センター,腎臓病総合医療センターなど),そして地上6階の管理棟,の4棟である(図2,3).病院敷地の前面道路には地下鉄名城線の「八事日赤」駅があり公共交通の利便性がよい.一方で地域の特性か,車による来院の需要も高く,476台の駐車場を用意している.
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