連載 ケースレポート
地域医療構想と民間病院・3
医療法人博仁会 志村大宮病院—地域リハビリテーションのネットワーク構築を通したまちづくりへの積極的参画と地域共生型CCRCの提案
松田 晋哉
1
1産業医科大学公衆衛生学教室
pp.211-218
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210061
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■病院の概要
志村大宮病院は茨城県常陸大宮市にある医療法人博仁会の中核施設で,一般病床60床,緩和ケア病床20床,回復期リハビリ病床50床,介護療養型48床の計178床からなるケアミックス病院である1).診療科目は内科・消化器科・循環器科・呼吸器科・神経内科・小児科・皮膚科・泌尿器科・婦人科・耳鼻咽喉科・眼科・整形外科・心療内科・放射線科・リハビリテーション科と幅広く,地域の医療を総合的に支えている.また,関連組織としては社会福祉法人の博友会,看護学校を経営する志村学園,福祉機器・介護関連グッズのレンタルや販売などを行ういばらき総合介護サービス(有限会社)がある.
1951年に設立された同病院は水戸市内の急性期病院と連携しながら,急性期以後のリハビリテーションに特に力を入れており,関連施設として茨城北西総合リハビリテーションセンター,介護老人保健施設である大宮フロイデハイム(入所80名,通所70名)のほか,デイケアセンター,デイサービスセンター,訪問看護ステーション,ホームヘルパーステーション,介護タクシー,配食サービスセンター,総合ケアプランセンター,地域包括支援センター,在宅サポートセンターなどを運営している.博仁会の基本理念は地域リハビリテーションの実践であり,24時間365日のサービス提供が行われている.筆者が訪問した日も休日であるにもかかわらずデイサービスなどが行われており,また地域包括支援センターでは24時間体制で地域住民の相談を受け付けていた.
本稿では,地方都市で地域リハビリテーションの理念に基づく先進的な法人経営を行っている博仁会の活動について解説したい.
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