連載 アーキテクチャー×マネジメント・15
福岡大学病院
趙 翔
1
1福岡大学工学部建築学科
pp.170-175
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210052
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■背景
1973年に開院した福岡大学病院は,進化する医療ニーズに応えるため,2011年に第一期増築を完成した.増築された新診療棟(以下,新館.図1)の面積は29,412m2,地下鉄福大前駅と地下通路で直結し,病院本館や西別館,救命救急センターとは2階の渡り廊下でつながっている.新館は臓器別・機能別センター化を基本とする患者中心の診療を行い,以前本館にあった外来・入院の受付,計算,会計も全て新館に移った.
新館プロジェクトの目的は福岡大学病院の機能,規模,サービスシステムの再構成である.病院側はプロジェクトに関する各種事項を検討,決定するための専門委員会を設置した.また,福岡大学工学部建築学科は,このプロジェクトにおいて専門的なアドバイスを行った.さらに,設計者の選定はプロポーザル方式を採用したため,本プロジェクトの設計目標,概念および諸条件は,主に以下の内容からまとめられた.①新館プロジェクト委員会による敷地,機能と規模に関する議論の結果.②落札した設計事務所がプロポーザル段階で提案した内容.③設計者決定後,病院側から出された要望.
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