老人医療と福祉の課題
MSWの立場からみた老人の退院
磯部 雅子
1
,
中山 いづみ
2
1河北総合病院相談室
2厚生会病院相談室
pp.690-695
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207805
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
第一線総合病院からの退院
当院は地域における基幹病院として機能することを志向している急性期の患者を中心に扱う私的総合病院である.ベッド数358床,診療科数11科に附属診療所(人工透析)を有し,一日平均外来患者数約1,000人程度である,利用者の診療圏は当該区からが80%,残りも隣接区からであり,病院の周辺住民が利用することが多い地域性の高い病院である.そして,周辺地域は古くからの個人住宅,アパートが多く住民に高齢者の割合が高いことが顕著と言われている.昭和56年10月23日現在,当院入院患者の年齢構成では60歳以上が55%であり,そのうち70歳台が25%であるという結果が出たが,これら利用者の高齢化は年々増加の一途をたどっている.
このように老齢人口の多い地域に位置し,総合病院として機能している当院では,様々な"現代の老人問題"を見ることがある.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.