グラフ
県民の期待に応えた中核病院—鳥取県立中央病院
pp.273-276
発行日 1979年4月1日
Published Date 1979/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206823
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雨の山陰--鳥取駅に隆り立つと,鉛色の厚い雲が,街並の屋根を包むかと垂れこめ,小糠のような雨が2月の風に舞っていた.駅前から車で10分余,市街の家重が切れたかと思う頃,鳥取県立中央病院が忽然と姿を見せる.周囲にほとんど建物のない,暗灰色に塗りつぶされた風景の中で,そのレンガ色はいかにも暖かく,鮮やかに浮かんでいる.開口部を縁どる暗褐色の線が,明るい外装に重厚なアクセントとなっている.一点景としては小さく見えた建物だが,車が近づくにつれて巨大となる.地上7階建,東西南北に翼を広げた鳥取県の中核病院である(当院の建築については,本誌36巻4号65頁を参照されたい).
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