病院めぐり
鳥取県立厚生病院消化器外科
西江 浩
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1鳥取県立厚生病院消化器外科
pp.881
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211681
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鳥取県立厚生病院は鳥取県中部の倉吉市にあります.倉吉の旧市街には白壁土蔵群や赤瓦の町並みがあり,さしずめ山陰の倉敷といったところでしょうか.西には名峰 大山や蒜山を望み,近くには三朝温泉などの名湯もあり,自然情緒豊かな町です.当院の前身は昭和5年開設の「有限責任利用組合厚生病院」で(日本初の産業組合立病院だそうです),昭和38年に県に移管され,鳥取県立厚生病院となりました.現在は300床,21科,医師は50名のこじんまりとした地方中核病院ですが,職員同士お互いに顔の見える関係にあり,雰囲気はとてもアットホームです.
外科系は外科(呼吸器外科,心臓血管外科,乳腺内分泌外科)と消化器外科に分かれております.消化器外科は平成21年に新設された比較的新しい科ですが,現在4名の医師で年間約490例の全身麻酔・腰椎麻酔の手術症例をこなしています.地域がん診療連携拠点病院でもあるため,人口はどんどん減っているにもかかわらず,高齢化に伴ってがんの手術症例は毎年増えてきています.昨年1年間で胃癌が67例,大腸癌が62例,肝胆膵の悪性疾患が21例でした.また,腹腔鏡下手術が233例で全体の約50%を占めるようになり,その比率は年々高くなってきています.緊急手術が昨年1年間だけでも約140件あり,メンバーが過重労働で倒れるのではないかと危惧しておりましたが,意外にみんな元気でホッとしています.
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