特集 看護に提言する
看護教育と現実の看護との関係—実情と対策
季羽 倭文子
1
1日本大学医学部付属高等看護学院
pp.36-38
発行日 1973年5月1日
Published Date 1973/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204987
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看護学校の立場から,現実の看護に対する提言を述べてほしいという依頼をうけ,あれもこれもと思いがいっぱいある反面,看護教育のあり方そのものに対する自分自身の迷いをもあらためて思い出され,なかなか筆がすすまない.
看護教育に関する問題点のひとつは,学校の形態,すなわち,大半の学校が各種学校であるということから発生しており,他は看護実習環境に関するもの,すなわち,実習施設の規模,そこで現実に行なわれている看護のあり方,そして看護実習指導にたずさわる人の資質などに関する問題が多いと思われる.また看護の内容に関してより具体的に考えてみるなら,①看護計画,②総合看護,③精神的・社会的ニードに関する看護などの,看護教育で取り上げられている取り上げ方と,それらについての現実の看護とのギャップが常に私たちそれぞれの立場に重く問題を提起していることに思いあたる.
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