今月の主題 臨床検査とTQC
技術解説
血液検査のQC
巽 典之
1
,
津田 泉
1
,
木村 雄二郎
2
Noriyuki TATSUMI
1
,
Izumi TSUDA
1
,
Yüziro KIMURA
2
1大阪市立大学医学部臨床検査医学教室
2大阪市立大学医学部付属病院中央臨床検査室
pp.387-394
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913294
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開発から完成へ,多くの検査法はこの道を辿り,より真の値に近づこうとする.血液検査も同様である.より正確な値に近づくべく各検査の過程を統計技術的に管理する一連の作業がQuality Control(QC)である.
学問の歴史的背景の差によるのかもしれないが,わが国に比し欧米のほうがすべての分野において精度管理に対する関心が高く,きわめて厳しくその理想を追求しているのが現状である.
昨年10月,"より質の高い検査の提供"を目的とした厚生省による衛生検査所精度管理基準が公示され,各検査所は精度管理責任者をおくことが義務づけられた.そこでは管理責任者が諸分野の精度管理法に精通していることを要求している.本稿は大阪府臨床衛生検査技師会主催の精度管理責任者講習会で講演した血液検査の精度管理法をまとめたものであり,化学検査のそれとは異なった方法が採られている点に注意すべきである.
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