研究と報告【投稿】
病院医師に関する研究—3.医師になった動機
車田 松三郎
1
1東北大学医学部・病院管理学
pp.103-106
発行日 1971年4月1日
Published Date 1971/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204300
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はじめに
だれでも職業を選択する場合になんらかの動機というものがある.医師の場合もこの点については例外ではないはずである.
そこで,今回は,医師が自分でどうして医師になったのか,その動機について統計的に調べたので,その結果を集計し分析することにした.全国調査では今回がはじめてであり,地域的には,尾高邦雄・鈴木達三氏1)らの東京地区を対象とした調査(昭和31年)や,北海道医師会調査弘報部・病院部会部で北海道勤務の医師を対象とした調査2)(昭和43年6月)がある.もちろんこれらの調査は,このテーマを単独に調査したものではない.他の調査とのなかで1項目としてなされたものである.それぞれ長短があって,今回の調査と比較する資料としては不備なところもあるが,参考に供したい.さらに自分の子どもに対する希望として,医師は,自分の職業を継がせたいという傾向が従来はかなり強く反映していたように思われるが,最近はどんな傾向がみられるのだろうか.このような関係についても観察することにしよう.
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