管理者訪問・17
静岡済生会病院長 岡本一男先生
岩佐 潔
1
1病院管理研究所
pp.65
発行日 1969年8月1日
Published Date 1969/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203710
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静岡市には,国立静岡,県立中央,静岡日赤,静岡厚生,市立静岡,それに静岡済生会と各種経営主体の病院が集まっている.このなかで,済生会病院は結核100床,精神50床を除いた一般病床だけでも604床あって,最大の規模になっている.しかも本年4月には6階建ての中央検査棟ができ上がり,放射線部,手術部,検査部,リハビリ部が各階に置かれ,じゅうぶんなスペースをとって配置され,さらに医師の研究室や空調づきの動物室なども用意されて,大病院の様相を備えてきた.ほとんど無からこれを作り上げてきたのが岡本一男先生なのである.
今でこそ国鉄静岡駅の南も人口が増加し,すっかり都市化したが,戦前は農地のなかにわずかな工場があった.この病院は,もとは三菱の会社の病院であった.それも戦災に遇って,一時は診療所同様になっていた.そのころから岡本先生は院長で,ぼろの自転車に乗って西に東に走り回っている姿をよく見かけたということである.
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