保健・医療と福祉
発展する病院の保健福祉活動—静岡済生会病院
竹下 豊
1
1静岡済生会病院
pp.661-663
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206163
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はじめに■
静岡済生会病院は,患者数1日平均入院620名,外来900名の,静岡県下の中核的な病院で,社会福祉法人恩賜財団済生会が経営している.当病院は,昭和23年に開設され,その時代のニードに応じた福祉医療を実践してきたが,30年代になって社会保障の施策が整ってきたのに伴い,従来の医療保護事業からの脱皮が迫られ,新しい福祉病院のあり方が模索された結果,医療社会事業(MSW)を取り入れることとなり,昭和33年に医療ソーシャルワーカー(MSW)が採用された.その当時は面接室さえなく,MSWとは何かを知る職員もなく,事業の発展は容易なことではなかった.
その後,関係者の努力によって38年に医療社会事業,心理,栄養,保健の4相談室から成る社会事業部が設立された.現在では,各室専任の専門職員9名,各室の相談室,成人病,子宮がんの各検診車,巡回車,映写機などを有する部門に成長しており,年間約4,800万円の予算で活動している.
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