連載 世界病院史探訪・13
賑わうビアガーデンを持つカタリネンシュピタール
石田 純郎
1
1医療法人慈生会 介護老人保健施設くつろぎ苑
pp.263-264
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102747
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ミュンヘンの北100キロの位置にある古都,人口13万人のレーゲンスブルク(Regensburg)は,2006年に旧市街一帯が世界遺産に指定された.旧市街の北側にはドナウ川が流れ,1146年に完成し,1877年に現在の幅に拡張された石の橋(Steinerne Brucke)が架かる.石の橋の対岸にカタリネンシュピタール(Katharinenspital)があるが,この施設も世界遺産の一部である.
このシュピタールは,レーゲンスブルクのブルガー・シュピタール(市民病院)として,コンラート(Konrad)Ⅳ世司教によって,1212年に創設された.100人の貧乏な病人を収容し,当時この地方最大のシュピタールであった.1430年に増築され,1809年に部分的に破壊された後に,復興された.なお1663年から1806年まで,神聖ローマ帝国の帝国議会はレーゲンスブルクに置かれていた.
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