連載 医療ソーシャルワーカーの働きを検証する・40
MSWコーディネート機能の入退院モデル分析―連携モデル分析と平均在院日数分析
関田 康慶
1
1東北大学大学院経済学研究科
pp.1039-1043
発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101598
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本稿では,2つのMSW連携・退院支援モデルについて検討,分析を行っている.第1のモデルでは,病院の前方連携,院内連携,後方連携の充実度の有無を組み合わせたモデルの連携効果について検討した.第2のモデルでは,MSWコーディネート係数モデルを用いて,MSWのコーディネート機能が平均在院日数の短縮にどのように影響を及ぼすかについて分析した.第1のモデル検討結果として,前方連携,院内連携,後方連携の充実度の組み合わせによるモデルの連携効果特性が示された.特に退院支援機能を果たす後方連携機能の重要性が明らかになり,MSWのコーディネート機能の重要性が示唆された.第2のモデル分析結果として,延入院患者数が一定で平均在院日数を短縮する場合,平均在院日数が短縮化されるに伴い,MSWのコーディネート機能の充実(MSWの配置人数の増加)が一層必要になることが判明した.また平均在院日数の短縮は,MSWや職員の業務量負担を2乗のレベルで増加させることを示した.
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