特集 病院のセーフティ・マネジメント最前線
病院医療における患者安全とクオリティ・マネジメントの実際
中島 和江
1
Kazue Nakajima
1
1大阪大学医学部附属病院中央クオリティマネジメント部
pp.542-548
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100845
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平成12年4月1日の医療法施行規則の改正,さらに平成14年10月15日の一部改正により,特定機能病院をはじめとして,すべての病院及び有床診療所において,患者安全のための院内体制の整備・強化が行われてきた.この4年間で,各医療機関では医療安全文化が根付きはじめ,数多くのインシデントレポートが報告され,様々な医療事故防止対策が講じられるようになった.
しかし,その一方で難しい問題や新しい課題が明らかになっている.医療安全に関する用語の定義,インシデント情報の職種を越えた一元化の必要性,迅速で効率的かつ効果的な意思決定とアクションのためのツールや組織のあり方,医療安全管理部や専任リスクマネジャーの業務内容と権限,医療安全活動への医師の積極的な参加,合併症に関する院内報告の考え方,異状死の判断と警察への届出者,第三者機関への様々な事例報告などはその一例である.
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