連載 クロストーク医療裁判・11
がんの診断時期と延命の相当程度の可能性―最高裁平成16年1月15日判決の事例から
西田 祥平
1
,
大澤 彩
2
,
島田 英昭
3
1東京地方裁判所
2東京大学大学院法学政治学研究科
3千葉大学大学院先端応用外科
pp.59-63
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100470
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前回は,医師の医療行為が医療水準に満たなかった場合,その行為が患者の死亡をもたらした(死亡との因果関係がある)といえない場合であっても,医療水準を満たした医療が行われていれば患者が死亡時点でなお生存していた「相当程度の可能性」が証明される時には,医師ないし医療機関に損害賠償責任が生ずるとされた判例について紹介しました.
今回は,この「相当程度の可能性」がいかなる場合に認められるかについて,参考になる判例を紹介します.
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