連載 クロストーク医療裁判・9
不作為の因果関係について―肝臓がん見落とし事件―最高裁平成11年2月25日判決の事例から
森脇 江津子
1,2
,
武市 尚子
3
,
岡住 慎一
4
1福島地方裁判所相馬支部
2前・東京地方裁判所
3千葉大学大学院医学研究院法医学教室
4千葉大学大学院先端応用外科
pp.908-913
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100410
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■見落とし型事件での争点―医療水準論と因果関係論
J:前回(本連載,2006 年 10 月号,pp846-850)は,○君が,東大ルンバール事件で因果関係についての基本的な考え方を説明したんだってね.それで今回は,医療訴訟でよくある,いわゆる見落とし型の類型について知りたいと聞いたけれど?
D:はい.医師が診察したのに,病変に気付かなくて手遅れになったというのを,見落とし型というんですよね.
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