特集 看護人員の適正化に向けて
看護配置規準の課題とその背景
安川 文朗
1
1同志社大学技術・企業・国際競争力研究センター(ITEC)
pp.286-291
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100442
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「看護配置規準(Nurse Staffing Ratio Standard)」とは,病院などの医療提供施設における看護職員数の最低基準を公的に設定することである.複雑化高度化した医療に対応するために,看護職員の配置を基準化するという発想はきわめて合理的であるが,その基本的な考え方や配置の根拠には,吟味すべき点が多々ある.適切な看護配置をどう実現するかという問題は諸外国でも重要な政策課題となっているが,その基本理念や方法には日本との違いが見られる.本稿では,日本の看護配置規準の制度的特徴とその功罪を概観し,英米における看護配置の考え方との基本的な異同を紹介する.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.