特集 脳性まひのリハビリテーション
Ⅰ リハビリテーション・プログラムをめぐって
脳性まひ児のリハビリテーションの基本的な考え方―特に超早期療育について
五味 重春
1
1都立府中リハビリテーション学院
pp.454-460
発行日 1972年12月9日
Published Date 1972/12/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104294
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まえがき
私が整形外科医として脳性まひ児(以下CPという)を初めて診たのは,たしか昭和21年伊藤京逸先生のお手伝いとして光明学校(肢体不自由児養護学校)を訪れたときである.その後昭和24年東大整形外科外来にCP特別診を設け,患者の整形外科的診療を続け,痙性尖足の病態生理学的究明に興味を感じていた.筋電図学的方法で痙性尖足の病態をとらえ,恩師故高木憲次先生に自説を得意になって説明したところ,先生はだまって聞いておられて,‘君はCPの足を研究しているようだがCP児は,子ども全体として把握しなければだめだね’といわれた.まさに天の声というか大きな啓示を受けた.それ以来CP児を一人の子どもとしてとらえるよう試行錯誤の途を歩んできた.
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