症例の検討と反省
脊損者の社会復帰への反省
浅野 達雄
1
1阪大病院リハビリテーション部
pp.405-408
発行日 1972年10月9日
Published Date 1972/10/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104279
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
数ある疾病の中でも脊髄損傷の場合は脊髄の損傷レベル,すなわち高位損傷者ほどPTは社会復帰を目標としたリハビリテーションには苦労させられるものである.
私の受持ったこのケースは年齢も若く,将来楽しく明るい生活を身障者として過せるように努力をしたが他の脊損者の例と異なった多くの問題が原因となり自立の方向へ進めることができなかった.そして日本の医療行政の不備が精神的,経済的,社会的な解決をしていないことを痛感し,このようなケースの場合の対策を考えさせられたので入院から退院までの経過についてカルテを振り返ってみることにした
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.